ゆらたび

日常から、非日常の折々の思いを綴りたい。

アルザス博物館

 


 <ヨーロッパほっつき歩きの旅>

歴史に翻弄された町~ストラスブール

 

フランス北東部のライン川左岸に位置するストラスブール。

対岸はドイツの都市ケールに接しますが、パリ東駅からTGVで2時間弱で到着です。

コルマールと共にかつてはアルザス圏と呼ばれていた地域の首府でもあります。

 

 

かつてはドイツの神聖ローマ帝国に属していましたが、近世初頭フランス王国が侵略併

合し、以降ドイツとフランスが領有権を争った土地として有名です。

その支配の変遷は5回に及ぶと言われ、スウェーデンの支配下にあったことも。

 

アルザス人は戦争のたびに蹂躙されたという、その凄惨な記憶を持ち続けています。

現在フランス領でありながら、名物プレッツェルや独特な木組みの家に見られるように

言語・文化の上ではドイツ系を継承するかに見えます。

しかし、ドイツとは距離を置きながら、フランスとも同化しない確固としたアイデンテ

ィティを持ち続けてる気がします。

 

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ストラスブールイル川沿いの「木組みの家」

 

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ストラスブールのプレッツェル

 

www.yurahime.com

 

 

民俗の伝統を伝えるアルザス博物館

 

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イル川沿いのサン・二コラ河岸通りを歩いていると、石造りの窓や門が連なる一角に

レトロな彩色がされた鉄細工のかわいい看板が目に入ります。

 

 

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 気を付けてないと見落とすほど、小さい看板と何気ない入口の「アルザス博物館」です。

 

 

こじんまりした博物館かと思って中に入ると驚かされます。

アルザス伝統の木組みの家3軒で構成されており、「ドイツ風バルコニー」に囲まれた

中庭が何とも言えない味があります。

 

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1907年(日本の明治40年)にオープンし、100年以上の歴史を誇るこの博物館。

展示されているのは18~19世紀のアルザス風俗の再現。

おもに農民の日常生活とその道具、そして儀式や風習などの信仰にかかわるもの。

 

 

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おびただしい数の家具や生活道具が展示されていましたが、見ることに夢中で写真の数

も少ないし、写真写りも雑なのが返す返すも残念です・・(-_-;)

 

 

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 魚のうろこのように見える屋根の葺き方は、伝統的なスタイルのようですが、おとぎの

国の屋根っぽくてかわいい!

 

 

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見ごたえある割にリーズナブルな入場料金 ( 6.5€ 2019年現在 )

近隣をお尋ねの折には、全力でおすすめです(*^^*)

 

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木組みの家が並ぶストラスブールの水辺