なつかしの地、長崎紀行~ 爆心地の祈り「長崎平和公園」
どこまでも静謐な平和記念公園
長崎「平和公園」は1度訪れたのみですが、強烈に記憶に残っていて何十年も前の記憶とは思えないほどです。
ここだけは何としても、再訪を希望していたところでした。
長崎駅から長崎市営バスに乗り「平和公園」で下車してすぐ目の前、あるいは路面電車の電停から徒歩3分で「長崎平和公園」入口に到着します。
爆心地のすぐそばの小高い丘の上に、二度と悲惨な戦争を繰り返さないと言う誓いと、世界平和への願いを込めて作られた公園です。
エスカレーター完備・・・多くの人が祈りを捧げに来れますね・・高齢者とかね。
入場は、無料です。
この平和公園の「願いのゾーン」は長崎刑務所があった場所。
爆心地から100メートルに位置しており、原爆投下により甚大な被害を受けました。
庁舎と周囲を囲んでいた塀は一瞬にして崩壊し、刑務所内の職員、受刑者134人が全員死亡したそうです。
渇きを癒してあげたい~慈悲の「平和の泉」
平和公園のエスカレータを上りきると噴水が目に入ります。
これは「平和の泉」と呼ばれるものです。
石碑に刻まれているのは、被爆した少女の手記です。
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のどが乾いてたまりませんでした
水にはあぶらのようなものが
一面に浮いていました
どうしても水が欲しくて
とうとうあぶらの浮いたまま飲みました
―あの日のある少女の手記から
そして昭和44年、平和公園建設時の長崎市長の言葉の抜粋。
昭和20年8月9日原爆のため体内まで焼けただれた被爆者は「水を」 「水を」とうめき叫びながら死んでいきました。
その痛ましい霊に水を捧げて、めい福を祈り、あわせて世界恒久平和を祈念するため、核兵器禁止世界平和建設国民会議と長崎市は、全国からの情税を基とし、ここに「平和の泉」を建設しました。
心を打たれずにはいられない~平和祈念像
長崎県生まれの彫刻家「北村西望」の作で、高さ9,7メートル、台座3,9メートル青銅製像。
柔和なお顔は神の愛と仏の慈悲を表し、天に向けて垂直に揚げた右手は原爆の脅威を、水平に伸ばした左手は平和を、横にした右足は原爆投下後の長崎市の静けさを、立てた左足は救った命を表し、軽く閉じた目は戦争犠牲者のめい福を祈っているのだそうです。
この像の表す意味は余程の衝撃だったのか、初めて聞いた時から忘れることなく記憶の底に残っていました。
ただ、まだ若かったせいもあるのか、この祈念像が実際よりもっとずっと大きかったような気がしていて、思いのほ外小さいことに驚きました。(決して小さい訳じゃない!)
像の両脇には、平和を祈って奉納された折鶴が絶えることなく下がっています。
世界の祈りが集約されて。
公園内には、鎮魂や平和を祈るモニュメントが多数建っていて
世界各国から寄贈されたものも、公園内の至るところで見ることができます。
以下、ほんの一部ですが・・・
いわく言い難い思いを胸に、平和公園から歩いて5分足らずの距離にある原爆投下の地に向かうことにします。