野島崎岬~その②野島崎にまつわるお話
野島崎灯台
野島崎灯台は、千葉県房総半島の最南端の岬に立つ、八角形の美しい灯台です。
登ると眼下には、太平洋の波が岩礁に砕け散る風光明媚な国定公園になっています。
慶応2年(1866年)アメリカ、イギリス、フランス、オランダの4か国条約により
建設が進められ、1870年日本の洋式灯台としては観音崎灯台に次いで2番目に
初点灯されました。
野島崎周辺は海難事故も多く、東京湾に出入りする船舶にとって
昔から重要であったため、他の灯台に先立って建設が進めらたようです。
白く輝くその姿から「白鳥の灯台」とも呼ばれているそうです。
灯台へは登れるのですが、わたしは時間切れで登ることはできませんでした。
営業時間は16時半までとなっていました。 (*_*;
興味があれば、隣接の「きらりん館」には灯台資料が展示されています。
頼朝公の隠れ岩屋
石橋山の合戦に敗れた源頼朝は、伊豆から安房に渡ってきて野島崎に立ち寄り
大岩に野島山の三文字を刻んだという伝説があり、史実であるとも言われています。
ここで突然の時雨にあった頼朝が、岩屋に身を寄せて雨を凌いだことから
「頼朝公の隠れ岩屋」と称され、この場所に海面を鎮め、豊漁を授けそして
幸をもたらすことを願って、ここに深海に棲む創造の大蛸の海神を祀りました。
岩屋の柵を覗くと大蛸やアワビ、さざえが祀られていて、願をかけた賽銭を投げて
中央のアワビの中に入れば願いが叶うと言われています。
貝運は開運への道だそうですよ~ (^^;)
大蛸の足元(?)には賽銭がいっぱい・・・長いこと放置されてる感じ・・・
里見義実公の上陸の地
房総、しかも南総と言えば思い浮かぶのは「南総里見八犬伝」
ご存知、江戸期の房総南部を舞台にした滝沢馬琴の小説ですね。
所縁の地も色々あるようですが、伏姫の生家「里見家」にまつわるものが
この野島崎にもありました。
野島崎公園入口付近に里見義実公の碑があります。
碑に記されているのは、以下の文言です。
里見義実公上陸の地
「南総里見八犬伝」で知られる戦国時代の大名里見氏の初代里見義実公が結城の合戦に敗れて、三浦半島からここ白浜の野島崎に上陸したのが
1441年(1445年と言う説もある)のことといわれています。
義実公は白浜に居城を構え安房の国を支配していた安西氏、神余氏、丸氏、東條氏の四豪族を打ち破って、安房を統一し房総里見氏の幕開けとなりました
義実公は白浜に居城してわずか四年で安房の統一を成し遂げたと言う事ですから
知力にも優れた大名だったのでしょうね!
同じ白浜の地に「杖珠院(じょうじゅいん)」という菩提寺を創建し
七十三歳で病死し、ここに埋葬されているそうです。