ウィーン ~宮殿を巡る その③(ベルヴェデーレ宮殿)
オイゲン公の夏の離宮~ベルヴェデーレ宮殿
ウィーン中心部の南側に位置するベルヴェデーレ宮殿。
18世紀に建てられたバロック様式の宮殿で、広大な敷地内に池や噴水が配置され
植え込みや花壇が美しい庭園です。
Belvedere(ベルヴェデーレ)は、美しい眺めの意味だそうですが
少し小高い丘の上に作られた宮殿からの眺めは本当に美しいし
宮殿自体も敷地内のどこから見ても派手過ぎず、シックで美しく感じられました。
このベルヴェデーレ宮殿は、ハプスブルグ家に仕え多くの戦績をあげたオイゲン公の
夏の離宮として造られたものです。
一説にはフランスのルイ14世の御落胤とも言われる人ですが
ただの軍人の離宮がこれなの・・・?
普通に豪華な宮殿なのですから、余程力があったものと思われます。
そういえば、リング通り沿いの新王宮前の騎馬像はオイゲン公だったようです。
あとから知ったのですが・・・
ウィーンの東側にあるミッテ駅近辺ににホテルを取ったわたしは
15分~20分位とちょっと距離がありますが歩いて宮殿に向かいました。
ウイーン中央駅まで出ていれば徒歩10分。 迷子にならずに済んだのに・・(/_;)
何と広い庭園~宮殿が遠い!
宮殿正面入り口に何とかたどり着き見ると、はるか彼方に宮殿の姿が・・・
頑張って歩こう!
沢山の彫刻や池、噴水が次々と現れて、広くても飽きさせない行程です。
ようやっと、宮殿の建っている平らなところに出ました。
4月で晴れた日ながら、風の冷たい日でした。
それでも陽だまりは少しは温かいので、宮殿内部に入る予定のないわたしは
しばし素晴らしい庭園を眺めて過ごしました。
上宮はクリムトの「接吻」が常設展示!
ベルヴェデーレ宮殿は上宮と下宮に分かれています。
入り口付近の赤い屋根の建物が下宮で、オイゲン公が住まいとしたところ。
向かいの丘の上に位置する落ち着いた宮殿が上宮にあたり迎賓館として使われました。
ベルヴェデーレ宮殿は、オイゲン公の死後、マリア・テレジアに売却され
ハプスブルグ家の所有となっています。
そしてウイーン会議やオーストリア国家条約の調印の場になったり
歴史的に重要な役割を果たしました。 現在は、美術館となっています。
特に、上宮は「オーストリア・ギャラリー」で
世紀末美術のコレクションが充実しているそうです。
エゴン・シーレやダスタフ・クリムトの作品も多数展示されており
誰もが知っている有名な「接吻」もここに展示されています。
ウィーンには、王宮、シェーンブルン宮殿など魅力あふれる場所が多く、
ベルヴェデーレ宮殿は別に見なくていいかなって思っていました。
見ごたえたっぷりで、行ってみて本当に良かったと思います。
美術館もみるべきだったなぁ~ (;'∀')