ゆらたび

日常から、非日常の折々の思いを綴りたい。

野口英世記念館 ~会津街道を行く

 

心癒される猪苗代湖畔の風景

 

会津若松より郡山方面に国道49号線をたどると、やがて猪苗代湖畔に至ります。

 

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湖沿いの道を行くと、サイクリングを楽しむ幾多の人とすれ違い

穏やかな水面をなぞるように飛ぶ鳥の影に驚かされたり

そして北の方角には、ひときわ雄々しく磐梯山の姿をながめられます。

 

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会津磐梯山


右手に湖、左手に木立や田園の景色に癒されながら車を走らせると

国道沿いに飲食店や観光施設があつまった一帯が現れます。

千円札でもお馴染の野口英世博士の生涯と業績を見ることができる記念館もその一角にあります。

 

英世博士の生家を抱いて建つ「野口英世記念館」

 

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野口英世記念館

多くの人が小学校当時に「清作」という幼名と共に野口英世の伝記に触れたのではないでしょうか。

野口英世は、1876年(明治9年)福島県の猪苗代の農家の長男に生まれました。

幼少時の左手の火傷のために、家業を継ぐことができなかった英世ですが、火傷治療の

手術を受けたことで医学の素晴らしさを実感し、自らも医学の道を志すに至りました。

アメリカのロックフェラー医学研究所を拠点に世界で活躍し、ノーベル賞の候補にも挙

がっていましたが、こころざし半ばで研究対象の黄熱病に倒れ51歳の生涯を閉じました。

 

 英世博士の生家がそのまま保存

 

「野口英世記念館」に入館し、最初は玄関からまっすぐ突き抜けたさきにある庭に建つ

「野口博士の生家」が順路になります。

まさに猪苗代湖のほとりの自然豊かな場所に、博士は生を受けられたんだと言う感慨に打たれます。

 

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なかなか大きい農家の構えと思ったけど、農家としては小さいようです。

野口家は猪苗代でも有数の農家だったのが、代々男児に恵まれずだんだん家運も傾いていきました。

そんな中で、生まれたのが長男の清作(英世)でした。

貧しさの中、忙しく働く母が目を離したすきに、1歳半の清作は囲炉裏に落ちて左手に

ひどい火傷を負います。

 

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英世の運命を決めた囲炉裏

 

 当時をしのぶ生活用具や庭の様子

 

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救世観世音堂

 

英世の母シカは、大火傷を負わせた負い目から「中田観音」の月例祭に30kmの道のり

を歩いて詣でたという、逸話からここに観音堂が造られたようです。

 

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母シカが洗い物をした小川

 観音堂のすぐ横に流れる小川は、英世の家族の生活を伝えるもの。

 

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自筆を刻んだ碑と誕生地の碑

 

左の忍耐の碑には、英世直筆の書が刻まれており、右の誕生地の碑の下には遺髪が埋葬

されているそうです。


 「野口英世記念館」館内

 

順路では、再び記念館内に戻ります。

館内は、野口英世博士の軌跡を様々な展示物と共に辿ることができます。

時代ごとにエリアが分かれていて、写真や映像や所縁の品などが系統立てられていす。

 

猪苗代・会津時代から東京へ

 

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アメリカから南米時代

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英世博士の妻

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英世の妻「メリー・ロレッタ・ダージス」

 

野口英世博士の素顔

 

野口博士の生涯は、研究一辺倒に思われがちですが、つりや絵画、チェス、将棋と多趣味であったと伝えられています。

それ以前に博士は何でも器用にこなしたということも言えるようで

人に頼まれれば、俳句であれ、書であれ・・・

そして、けた外れの集中力で、外国語もすぐにこなしたそうで字引で一度引いた語は、

再び引くことはなかったと言う「ありえへん」頭脳の持ち主Σ(゚Д゚)

館内にもそうした人となりの一片が展示されています。

 

 非凡な腕前の油絵

 

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英世博士の油絵と絵具

 

ダンディだった英世博士

 

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ロボットの博士と対話

 

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しゃべる博士ロボット

38歳当時のリアルな博士ロボットは、見学者の質問に答えたりメッセージをエネルギッシュに語ります。

 

研究内容、成果もあの手この手で紹介

 

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大人から子供まで楽しめる施設だと思いますよ~(^^)♪